2021年10月のエントリー
2021-10-11 20:45:57 | おーい!中村です!!
どっぼ〜ん
次男がまだ3、4歳の頃。
五十猛港に釣りに連れて行った。
波止に並んで座り、ピクリともしないウキを見ていたら、「ドッボーン!!」と大きな水音。
落ちた!!!
一瞬で血の気が引き、ばっと次男が座っていた右隣を向くと、目が合った。
?、??、あれ? 落ちてない。
右下の水面から聞こえた音に、てっきり次男が落ちたと思ったのだけれど、さっきまでと同じように竿を持ってちょこんと座っている。
まだ血の気は引いたまま、事態がよく飲み込めない。
落ちて・・・ないようだ。落ちてないよな? でも、何か落ちたよな??
混乱しつつ、「何か落とした?」と聞いたら、「ううん、落としとらんよ。」
とりあえず安心したが、じゃあ何が落ちたんだと思った次の瞬間、再び「ドッボーン!!!」
うわっ!!
2度目ながら、再びドキッとして右を見ると、そこには巨大な黒い影。
防波堤ぎりぎりを5、6頭のイルカがジャンプしながら港の中へ入って行ったのであった。
い、イルカだ!! ほら、イルカ、イルカ、ほらほら、イルカ。うわ〜、イルカだ。
さっきまでの混乱と、新たなる興奮で、もはや錯乱状態。イルカと連呼しつつ行く先を見ると、港に入った漁船のスクリューが作る水流の中で、イルカたちは跳ねたり、回ったりしてはしゃいでいる。
しばらくはしゃいでいたイルカたちは、スクリューが止まると「はい、終わり」とばかりに港の外へ出て行った。
その間、わずか数分。
イルカの遊びは見て楽しかったけれど、落ちた!と思った瞬間を思い出すと、いまだにぞわぞわっとする。
コメント(2件)
コメント投稿ふ〜む。
ほめられると変に意識してぎこちなくなりそうです。
日常の気づいたことを、ふわっと書いた博物誌的なものは案外面白いかも知れませんね。
どっと・かめさん、ありがとうございました。
by なかむら ( 2021-10-27 20:33:12 )
わたくし、中村さんのこういう文章割と好きです。
どこかとぼけていて、結論らしきものもなくて、何より教訓めいたものが一切ないのはある種の「芸」ですらあります。
中村版『博物誌』(プリニウスではなくルナールの方)、読みたいなあ。
by どっと・かめ ( 2021-10-13 06:07:26 )