エントリー

ブログトップへ戻る


    2018-04-06 22:34:52 | おーい!中村です!!

小さな火山島・六連島





下関市の沖合にある六連島(むつれじま)は、面白い島である。

島の土台になっている古い時代の地層を比較的新しい時代の溶岩が覆っている。島自体が火山でできたわけではないものの火山の島で、中国地方では最も西の端にある火山となる。



島へは、下関駅近くの渡船場から1日数往復の渡船がある。時間は20分ほどと近い。



渡船場を離れた船は、しばらく小門海峡を進む。上の写真は海峡に面した「身投げ岩」。昭和の初めに埋め立てによって彦島がほとんど陸続きになるまで、小門海峡は急流で、身投げ岩にはその急流に身を投じた女性の伝説が残る。

身投げ岩を過ぎると間もなく彦島大橋の下をくぐり、響灘へ出る。
すると、六連島はすでにかなり近くに迫っている。




六連島の港は1箇所。家屋は港周辺に集中している。
島では何台もの車が使われているのだけど、そのすべてにナンバープレートがない。島内は道交法の例外地のようだ。スクーターもよく使われているが、これもナンバーがないものが多い。ナンバーが付いているものは、たまに船に乗せて下関で使うためだろう。スクーターに乗る人たちはほとんどヘルメットはしておらず、これも今では珍しい光景。

 


島の北側にある六連島灯台。
明治の初めに造られた歴史ある灯台で、市の文化財に指定されている。島は多くの船が航行する関門海峡への入り口にあたる位置にあり、この灯台の重要性は高い。島と本土の間には、関門海峡への進入や関門港への入港待ちの船がしばしば停泊している。

 


島の高い場所に立つ標柱は、国指定の天然記念物「六連島雲母玄武岩」のもの。島に噴出した溶岩は玄武岩で、その一部に黒雲母を含んでいる。玄武岩が雲母を含むことは極めて稀で、国内では唯一、世界でも数例しか報告されていないという。雲母を含む玄武岩は、溶岩が海水と接触して急冷され、そのことで雲母が生成されたと説明されている。




島の高台の地表は玄武岩が風化してできた赤色土壌に覆われていて、岩盤はほとんど見えない。その土壌で花卉栽培が盛んに行われていて、島の暮らしを支えているようだ。
島内を歩くと、所々に上の写真のような石垣が見られる。平たい石を積み重ねたもので、特徴的な景観を作っている。石垣には玄武岩が用いられている。当地の玄武岩は板状に割れる性質があるらしい。

この玄武岩が噴出したのは概ね100万年前頃。
「火山」と呼ばれるのは、地質時代で新生代第四紀に活動したもの。第四紀は現在は約260万年前以降の時代とされているが、少し前までは160万または200万年前とされていた。六連島の玄武岩が噴出した時代は、いずれの定義でも第四紀にあたり、日本列島の火山のひとつに数えられている。

コメント(0件) コメント投稿

コメントはありません。



トラックバック(0件) トラックバックURL:

トラックバックはありません。




ブログトップ

カテゴリ選択

エントリーカレンダー

<<  2018年5月  >>
29 30 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 1 2

最近のエントリー

最近のコメント

最近のトラックバック

最近のトラックバックはありません。

エントリー履歴

プロフィール

・氏名   中村唯史(なかむらただし)
・生年月日 1968年2月29日
・住所   島根県大田市
・職業   大田の自然史案内人

会員ページ


rss

携帯サイトアクセス用QRコード

QRコード