館長の部屋 - 2020年7月のエントリー
2020年4月1日から館長となりました。千葉潮と申します。このブログでは、加納美術館の日々をつづっていきます。
2020-07-10 16:23:39 | 館長の部屋
美術館の楽しみ
大好評の『長谷川義史絵本原画展 へいわってすてきだね』も、残るところわずかとなりました。コロナ禍の影響で、会期をほぼ半分にしての開催でしたが、たくさんの皆さんが来てくださることとなり、胸をなでおろしました。
計画していたイベントはすべて中止となり、すこしさびしくはありましたが、「かいかんしてくださってよかったー」と何人ものお客様から声を掛けられ、うれしく思いました。
美術館の楽しみは、いい絵を見て、心を動かすこと。発見などの喜び。結局は自分の魂を豊かにすることなのかな、と思います。
今回はとりわけ、小学生を中心とした若い世代にも楽しんでいただこうと思いました。長期間の休校で、卒業式や入学式はもちろん遠足や運動会などの行事も中止や規模縮小となり、子どもさんは子どもさんなりに不安や恐ろしさも感じているのですから。長谷川義史さんの作品で、笑ったり、じーんとなったりして、元気になってほしいと願っていました。
さいわいにも、三校の小学生さんが校外学習で来館されましたが、楽しげな様子に私もほおが緩みました。
若い世代だけではなく、大人や高齢の方の心も震わせる展覧会だったようです。「へいわってすてきだね」の展示室で自分が子どものころに経験した戦争をはなしてくれたおばあさんたちの顔は、当時の幼い女の子の顔に戻っていました。
ご来館の皆様、ありがとうございました。
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