なっちゃんの日々是好日 - 2011年1月9日のエントリー
2011-01-09 13:08:19 | なっちゃんの日々是好日
こいつぁ春から
正月三が日の恒例、「宅野子ども神楽」(島根県大田市仁摩町)の獅子舞。「明けましておめでとうございます!」の元気な挨拶と共に、宅野地区の各戸を回り正月の朝を祝う。
今年の三が日は雪や雨の荒れ模様だったが、子どもたちは何するものぞ。十数人ずつ二手に分かれ、元旦と二日はそれぞれ40軒、三日は70軒ほどを回ったという。
宅野地区は海と山の間が狭い坂の町でもある。そういえばどこか、坂の町・尾道(広島県)を彷彿(ほう・ふつ)させないでもない。よって、昼前にもなると「あと何軒〜?」とお腹の空いた声が聞こえてくるのも人情だ。
当方も金魚の糞(ふん)よろしく、笛や太鼓も賑やかな子どもたち一行に付いて回る。いい具合に差した日が、獅子舞を演じる少年の顔を浮かび上がらせた。獅子の魂が少年に宿ったか、力強いなかなかの眼光である。今風で言う「目力(め・じから)」だ。大口を開いた獅子を初笑いに見立てれば、ここは歌舞伎の名せりふ。
「こいつぁ春から縁起がいいわい」
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