2011年5月のエントリー
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2011-05-11 07:39:00 | なっちゃんの日々是好日
モノクロームなノスタルジア
JR山陰線静間駅。島根県大田市の中心駅となる大田市駅から一つ西寄りの駅だ。
大正15(1926)年9月の開業。木造駅舎の外観や待合室で黒光りする重厚なベ
ンチ、ガタピシと開け閉めしにくい引き戸にさえノスタルジアが漂う。
平成9(1997)年の無人化により解体の運命にあったが、地元の強い要望と
運動で保存が決まったという。世界文化遺産を持つ大田市だが、地域に何気なく
残るこうした建築物も立派な遺産と言えるのではないか。
日曜の過日、駅で列車待ちをしていると、子ども軍団が現れた。地元の子ど
もたちにとって見慣れた駅の風景だろうが、その遊ぶ様子を見ていると、駅には
何かを感じさせるものがあるのだろう。子どもは天性の役者だ。一つ一つの仕草
はどれを取っても、映画のワンシーンを見ているようだった。
旧国鉄時代の古き良き全国各地の木造駅舎が、老朽化などの理由で失われてい
くことも珍しくないらしい。それを思えば、静間駅の保存に立ち上がった地元の
先見者たちに敬意を捧げずにはいられない。「線路は続くよどこまでも」と同様、
「駅舎よいつまでも」と願う。
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