2008年7月15日のエントリー
なるか、世界遺産初
石見銀山遺跡内をテスト走行するベロタクシー。後ろから、廃止が検討されている路線バスが走ってきて、二者そろい踏みに。(注)本文にあるように、2008年10月からバスの運行は廃止されました。
世界遺産初と言っても、国内の話。昨年7月に世界文化遺産として登録された石見銀山遺跡(島根県大田市)で、環境に負荷をかけない各種取り組みが進行中です。
もともと、あまり観光化の度合いは進んでいなく、また、それでこそ世界遺産として評価のポイントが高かったわけですが、登録されるや、観光客がどどどどど〜っと押し寄せ、それに合わせてシャトルバス代わりの路線バスが大幅に増便されました。
当然、ディーゼルの排気ガスや振動問題が発生し、沿線住民が市に陳情。これをきっかけに、遺跡内の公共輸送が見直され、地元大田市は陳情が出ている路線バスを今年10月から廃止する方向です。さらに、電力会社やバス会社のプロジェクトチームが実用化を急ピッチで進めている電気バス(約8000万円)の購入に向け準備を進めています。早ければ、来年のゴールデンウィークには充電池で動く電気バスが走っているかも知れません。
この問題とは別に、民間が遺跡内の手軽な乗り物としてベロタクシーの導入に取り組んでいます。電動アシスト付きの三輪自転車で、前にドライバー、後席に二人が座れます。
今月初めの6日間、テスト走行がありました。ただ、運行が予定されている道は坂が多いので、ヘビー級が二人乗ると、いくら電動アシスト付きでも、途中からバッテリーにも人間にも負荷がかかり過ぎるのですね。
客の重量制限をするのか、後ろから押し役が付いて一緒に走るのか。クリアすべき課題はいろいろありますが、実現すれば、電気バスもろとも世界遺産初という冠が付くことになります。予定では、今年9月からの運用開始を目指すとのことです。